アザ・ほくろ(色素性母斑)の話

ホクロは医学的には、色素性母斑(しきそせいぼはん)といいます。ホクロ細胞(母斑細胞)という細胞の集団のことで、生まれてくるときに本来なるべき細胞になれなかった、迷子の細胞ともいわれています。
母斑の種類は、大きさや形状、色もさまざまで非常にたくさんあり、専門家でも意見が分かれるほどです。色ひとつをとっても、黒や褐色、赤っぽいものから、赤ちゃんのお尻にある青アザなどもこの仲間です。

このホクロは悪いもの?

色素斑の一番小さい型がいわゆるホクロです。診察をしていて、よくあるご質問は「このホクロって悪いものじゃないですか」というもの。おそらく心配しておられるのは、ホクロのガン(メラノーマ)についてでしょう。
これは厳密にはホクロとは別物のメラノーマサイト(色素細胞:皮膚に存在して誰もがもっています)が悪性化しておこります。
見分け方はあくまで参考ですが、急に大きくなる、盛り上がる、色調が変わる、出血するなどです。もし、こんな症状があれば早めに受診してください。

ホクロをとりたいときには

ホクロはそれ自体はほとんどが良性なので治療をする必要はありません。それでもご本人がどうしても気になる場合はとることはできます。大きさや部位などにもよりますが、可能なものは当院でも手術をしますし、ご希望があれば形成外科や病院への紹介もします。

ただ、ホクロに見えるものでも脂漏性角化症や黒子、肝斑(しみ)、雀卵斑(そばかす)などなど間違えやすいものがたくさんあり、それぞれ治療法も違います。気になるアザやホクロがある方はご相談ください。

2009.11.01 17:34

TOP