帯状疱疹(たいじょうほうしん)
体の片側にピリピリする痛みが起こります
皆 さんは、子どもの頃に水ぼうそうにかかっていませんか。帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、水ぼうそうを起こすウイルスと同じ、水痘(すいとう)・帯状疱 疹ウイルスによって起こります。水ぼうそうは治った!と思っていても、ウイルスは消滅したわけではありません。身体にずっと潜んでいて、加齢やストレス、 過労などが引き金になって帯状疱疹として発症します。
症状の特徴は、身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みが起こり、続いて赤い発疹と小さな水ぶくれが帯状にあらわれます。特に胸から背中、腹部などによくみられます。
症状は皮膚の小さな膨らみが急に生じて、それが円形、楕円形、地図状など色々な形、大きさに広がっていき、その周囲には赤みが見られ、強いかゆみがあります。
治療は抗ウイルス薬と消炎鎮痛薬
初期には、帯状疱疹かどうか診断しにくい場合がありますが、身体の片側だけに帯状の痛みがあれば要注意。後遺症として帯状疱疹後神経痛を残さないためにも早期の治療が効果的です。
抗ウイルス薬を5日~7日間、内服すると、症状は治まります。痛みは、がまんせずにどんな痛みなのかを伝えてください。痛みの程度や種類によって消炎鎮痛薬を処方します。
症状が消えても痛みが残ったら
皮膚科的な症状が治まっても、その部分の神経に痛みだけが続く場合があります。これが帯状疱疹後神経痛です。高齢者の方に多くみられます。症状の出ている場所により、眼科、耳鼻科、ひどい痛みにはペインクリニックなど、他科と連携して治療していきます。