正しく使えばステロイドはこわくない その2

今月は皆さんのステロイド外用薬の疑問にお答します。

一度使うとやめられなくなる?

適切に使用し、症状が改善すればやめられます。
ステロイド外用薬は炎症を抑えるお薬で病気そのものを治すものではありません。病気にもよりますが、改善してやめる方がはるかに多いです。しかし、長期間、使用しないといけない病気もあります。その場合は、薬を弱くしたり休薬したりしながらの治療が必要になります。

皮膚に蓄積する?

皮膚に蓄積されることはありません。ステロイドは人にとって必要不可欠で、皮膚は自らステロイドを作っています。外用薬を長期に使うことにより、皮膚のステロイドを作る力が弱くなりトラブルが起こることはあるので、慎重な治療が必要です。

ニキビやおできができやすくなる?

外用薬を塗った部位の皮膚の免疫力が低下し、そこに細菌やウイルスがついて、ニキビなどができやすくなるのは本当です。この場合は、今までと違った症状が現われてきます。
すぐに医師に相談してください。

塗ると皮膚が黒くなる?

steroid03.jpg

ステロイド外用薬を使用したから黒くなるのではありません。炎症のあとが一時的に黒くなることはありますが、時間が経てば薄くなっていきます。日焼けした後に皮膚が黒くなるように、皮膚は赤い炎症がなくなると次に黒くなります。日焼けがずっと残らないようにステロイド外用薬の使用後の黒さも時間とともに消えていきます。

長期使用すると皮膚が薄くなる?

steroid04.jpg

薬の吸収がよい顔や高齢者の皮膚に長期間、強いステロイド外用薬を使い続けると血管が浮いたり、皮膚が薄くなることがあります。

そうした副作用を抑えるために休薬期間を設けたり、薬の種類を変更などが必要です。薬を塗る前にヒアルプロテクトを 塗ると症状は軽減します。

2020.08.20 16:02

TOP