日々の診察をしていると、ステロイドは"こわいお薬"というイメージを持つ患者さんがたくさんおられます。ステロイド外用薬は、炎症をおさえたり、アレルギー反応を抑える薬で、皮フ科の様々な病気に処方されます。
たしかに効果が強いお薬だけに副作用には注意が必要です。長期間、効果の強いものを常用することで症状が悪化する可能性もあります。
しかしステロイドは、医師の指示に従って、患部の症状にふさわしいお薬を正しい用量、用法を守って使っていただくと、即効性があり、非常に有効なお薬です。ステロイドが開発されたことで、多くの人が救われているのも事実です。
正しい使用方法や知識の普及は、われわれ皮膚科医にとって大事な仕事であるように思います。今号より３回に分けて、ステロイドの正しい知識と安全な使い方についてお話しします。