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蕁麻疹(じんましん)で処方される薬|抗ヒスタミン薬と追加治療の選択肢

2025/11/05

蕁麻疹(じんましん)の薬には、実はいくつかの種類があります。

それぞれの特徴や使い方を知っておくことで、症状に合わせた対応がしやすくなります。

市販薬と処方薬の違いや注意点を分かりやすく紹介します。

Contents

1. 蕁麻疹の基礎知識と薬が必要なケース

蕁麻疹は多くの方に起こり得る皮膚のトラブルで、急に赤みやかゆみを伴う膨らみが現れます。

軽い場合は時間がたつと自然に治まることもありますが、日常生活に支障をきたすほど強いかゆみが続くと、薬による治療が必要になります。こ

こでは、症状の特徴と薬を検討すべきタイミングについて解説します。

1-1. 蕁麻疹の代表的な症状と見分け方

蕁麻疹は「蚊に刺されたような赤い膨らみ」が突然現れ、数時間以内に消えるのが典型的な症状です。

皮膚のどの部分にも出る可能性があり、出る場所が変わったり範囲が広がったりするのも特徴です。

特に、以下のような症状があると蕁麻疹と考えやすいです。

  • 強いかゆみを伴う赤い膨疹が出る
  • 膨疹は24時間以内に跡を残さず消える
  • 同じ部位に繰り返し出たり、体の別の部位に出ることもある

湿疹やかぶれは長く残ることが多く、区別の参考になります。

1-2. 薬が必要になるタイミングと受診の目安

軽い蕁麻疹なら自然に治まることもありますが、以下のようなケースでは薬の使用が必要になります。

  • かゆみが強く、夜眠れない
  • 毎日のように発疹が繰り返し出る
  • 市販薬を使っても改善が乏しい

さらに、呼吸がしづらい、唇やまぶたが大きく腫れるといった症状がある場合は「アナフィラキシー」と呼ばれる緊急事態の可能性があります。

この場合はすぐに救急外来を受診してください。

蕁麻疹は薬でコントロールできる症状です。

自己判断で我慢せず、生活に影響があると感じたら受診を検討してみてください。

2. 薬物治療の基本

蕁麻疹の治療では「かゆみを抑えること」と「症状を出にくくすること」が大切です。

その中心になるのが抗ヒスタミン薬です。体内のヒスタミンという物質が皮膚の血管を拡げ、かゆみや赤みを引き起こすため、それを抑える薬を使います。

ここでは、実際に使われる薬の種類や特徴をわかりやすく解説します。

2-1. 蕁麻疹に使われる主な薬の種類

蕁麻疹の治療薬は大きく分けて以下の3つがあります。

  • 抗ヒスタミン薬:第一選択薬。毎日内服して症状をコントロールします。
  • 抗アレルギー薬(ロイコトリエン拮抗薬など):抗ヒスタミン薬で不十分なときに追加されます。
  • ステロイド薬:急に症状が強く出たときや、広範囲に炎症が出た場合に短期間だけ使うことがあります。

多くの患者さんが抗ヒスタミン薬で症状が改善し、追加薬を必要としないケースがほとんどです。

2-2. 第一世代と第二世代抗ヒスタミン薬の違い

抗ヒスタミン薬は開発された年代によって「第一世代」と「第二世代」に分けられます。

第一世代は脳に作用しやすいため、眠気や口の渇きといった副作用が出やすいのが特徴です。

これに対して第二世代は、その副作用を抑えるよう改良されており、現在では主流となっています。

種類 主な特徴 副作用 向いているケース
第一世代 効果が早い、持続時間が短い 強い眠気、口の渇き 夜間の強いかゆみを抑えたい場合
第二世代 効果が長時間持続、日中使用しやすい 眠気が少ない 学業・仕事をしながら治療したい場合

ある会社員の方は、第一世代の薬で強い眠気が出てしまい業務に差し支えたため、第二世代に切り替えると快適に過ごせるようになりました。

このように、生活スタイルに合わせた選択が大切です。

2-3. 「飲み薬」と「塗り薬」の役割の違い

蕁麻疹の治療では、基本は飲み薬です。なぜなら、かゆみの原因となるヒスタミンは体の中から放出されるため、内側から抑える必要があるからです。

一方、塗り薬は「補助的な役割」として使います。メントール入りの塗り薬でかゆみが一時的に和らぐことはありますが、根本的な治療にはつながりません。

リンデロンなどのステロイド外用薬が使われる場合もありますが、限られた状況にのみ適応されます。

薬は「症状を抑える道具」であり、自己判断で強い薬を続けると副作用につながることもあります。

症状が繰り返す場合は、無理に我慢せず医師に相談し、最適な治療法を一緒に考えていくことをおすすめします。

3. 市販薬(OTC)の選び方とランキング傾向

蕁麻疹は突然かゆみや赤みを伴って出るため、「まずは市販薬で対応できないか」と考える方が多くいます。

市販薬は薬局で手に入るため便利ですが、選び方を間違えると効果が乏しかったり、副作用に悩まされたりすることもあります。

ここでは市販薬の代表例や、受診が必要なケースについて解説します。

3-1. 蕁麻疹 市販薬の代表例と特徴

市販されている蕁麻疹向けの薬は、主に「抗ヒスタミン薬」を成分とする飲み薬です。

代表的な成分には次のようなものがあります。

成分 特徴 注意点
クロルフェニラミン 即効性あり、価格も手頃 強い眠気が出やすい
ジフェンヒドラミン 効果がしっかりしている 集中力・判断力の低下に注意
アゼラスチン / メキタジン 比較的眠気が少ない 人によっては眠気が出ることも

また、かゆみを和らげるために塗り薬を選ぶ方もいますが、外用薬だけでは蕁麻疹を根本的に抑えることはできません。

実際には飲み薬と外用薬を併用することが多いです。

3-2. 強さ・効き目ランキングと注意点

インターネットや薬局では「市販薬の強さランキング」が紹介されることがあります。

しかし、強い薬=誰にでも最適というわけではありません

たとえば、眠気が強い薬は効果がしっかりしていても、車の運転や仕事に支障をきたす可能性があります。

つまり、効き目の「強さ」だけで選ぶのではなく、自分の生活に合った薬を選ぶことが大切です。

夜のかゆみがつらく眠れない方には眠気が出やすい薬が適している場合もありますし、日中の活動を優先する方には眠気の少ない薬が適しているという場合もあります。

3-3. 市販薬で様子を見てもよいケース/受診が必要なケース

市販薬での対応が可能なのは、次のようなケースです。

  • 発症から数日以内で、軽度のかゆみや発疹にとどまる場合
  • 眠気などの副作用が出ても日常生活に大きな支障がない場合

一方で、以下のような場合は医療機関の受診が必要です。

  • 発疹が連日出続ける、または1週間以上改善がない
  • 蕁麻疹が広範囲に出る、腫れが強い
  • 息苦しさ、のどの腫れ、全身の強い症状を伴う

市販薬は一時的な対応として役立ちますが、長引く場合は自己判断で放置せず、医師に相談することが安心につながります。

4. 処方薬の特徴と医師が出す薬

蕁麻疹の症状が繰り返し出る、あるいは市販薬で改善が乏しい場合には、医師による処方薬が必要になります。

処方薬は症状の程度や生活背景に合わせて選ばれ、長期的なコントロールに役立ちます。

ここでは、よく使われる第二世代抗ヒスタミン薬、追加で処方される薬、そしてステロイド外用薬の位置づけについて解説します。

4-1. よく処方される第二世代抗ヒスタミン薬

現在、蕁麻疹の第一選択薬は第二世代抗ヒスタミン薬です。

代表的なものにフェキソフェナジンやセチリジンがあり、いずれも眠気が少なく、日中の生活に支障を与えにくい特徴があります。

効果は12〜24時間持続するため、1日1〜2回の服用で安定した効果が得られます。

第二世代抗ヒスタミン薬は、日常生活と治療を両立しやすい薬といえます。

4-2. 効き目が弱いときの追加薬

第二世代抗ヒスタミン薬だけでは十分な効果が得られない場合、追加薬が検討されます。

  • H2ブロッカー:胃薬として知られる成分ですが、体内のヒスタミンの作用を一部弱めるため、かゆみの軽減に役立ちます。
  • ロイコトリエン拮抗薬:気管支ぜんそくの治療薬として使われることが多い薬ですが、炎症反応を抑える作用があり、慢性的な蕁麻疹に補助的に用いられることがあります。

このように「抗ヒスタミン薬+追加薬」という組み合わせで治療効果を高め、症状を安定させることができます。

4-3. ステロイド外用薬(リンデロンなど)の位置づけと注意点

ステロイド外用薬は、蕁麻疹に対しては基本的に「補助的な役割」として使われます。

リンデロンなどの塗り薬は、一時的に強い赤みや腫れがある部位に短期間使用されることがあります。

ただし、蕁麻疹は皮膚の奥で起きている反応であるため、外用薬だけで症状を根本的に抑えることはできません。

実際に「市販のステロイドを塗り続けても良くならなかった」という方が受診されるケースも多くあります。

外用薬はあくまでサポートであり、治療の中心は飲み薬です

蕁麻疹の治療は症状の強さや生活への影響度によって調整が必要です。

処方薬にはそれぞれ役割があり、適切に組み合わせることで改善が期待できます。

市販薬で効果が不十分と感じた場合は、無理に我慢せず医師に相談し、自分に合った薬を見つけることをおすすめします。

5. 蕁麻疹に効くと誤解されがちな薬や民間療法

蕁麻疹は症状が急に出て強いかゆみを伴うため、「手元にある薬や塗り薬で何とかならないか」と考える方が多くいます。

しかし、実際には蕁麻疹の仕組みと合わない薬を使ってしまい、効果がなかったり逆に悪化することもあります。

ここでは誤解されやすい薬や民間療法を取り上げ、正しい理解につなげていきます。

5-1. オロナインは効くのか?実際の効果と注意点

オロナインは切り傷や軽いやけど、にきびなどに使われる軟膏で、殺菌作用を持っています。

そのため「赤みがあるから塗れば治るのでは」と考える方もいます。

しかし蕁麻疹は細菌感染が原因ではなく、ヒスタミンという物質によって皮膚の血管が拡張して起こる反応です。

したがって、オロナインを塗ってもかゆみや腫れを改善する効果は期待できません

実際に「かゆいところにオロナインを塗ったけれど全く効かなかった」と相談される患者さんもいます。

場合によっては油分で皮膚が密閉され、かゆみが増してしまうこともあります。

蕁麻疹に関しては、内服薬によるコントロールが基本であり、外用薬を使う場合でも医師が症状に応じて処方したものを選ぶことが重要です。

5-2. アレルギー薬との関係性(花粉症薬が効くこともある)

蕁麻疹とアレルギー性鼻炎や花粉症は、どちらもヒスタミンが関与する点で共通しています。

そのため、花粉症に使われる抗ヒスタミン薬が蕁麻疹に効果を示すことがあります。

実際、花粉症薬として知られる成分の中には、皮膚のかゆみや膨疹を抑える効果を持つものもあります。

ただし、薬ごとに作用の持続時間や眠気の出やすさが異なるため、自己判断で市販の花粉症薬を流用するのは注意が必要です。

症状が軽度で一時的に使用する場合にはよいこともありますが、繰り返し発症するようなら必ず医師に相談した方が安全です。

思い込みで自己治療するのではなく、効果が不十分な場合は早めに医師へ相談し、最適な治療法を選ぶようにしてください。

6. 服用期間とやめどきの考え方

蕁麻疹は一時的に治まったように見えても、体質や生活習慣の影響で再発しやすい病気です。

そのため、薬の服用をどのくらい続けるのか、そしてどのタイミングでやめるのかは重要なポイントになります。

ここでは、症状が改善したあとも薬を続ける理由と、中止を検討する際の判断について説明します。

6-1. 症状が改善しても薬を続ける理由

「発疹が出なくなったから、もう薬をやめてもいいのでは」と思う方は少なくありません。

しかし、蕁麻疹は目に見える症状がなくても、皮膚の中でヒスタミンが出やすい状態が続いていることがあります。

薬を途中でやめると、数日後に再び発疹が出てしまうことも多いのです。

「薬を飲んだら落ち着いたので自己判断で中止したら、また夜にかゆみが出て眠れなくなった」というケースはよく見られます。

抗ヒスタミン薬は症状を抑えるだけでなく、体の中で炎症を起こしにくい状態を維持する役割も持っています。

そのため、医師の指示に従って一定期間は継続して服用することが大切です。

6-2. 再発予防と中止の判断ポイント

服用をやめるかどうかは、症状の経過を確認しながら慎重に判断します。例えば、以下のような流れで調整していきます。

  • 発疹が数週間以上出ていないかを確認する
  • 医師の指導で服用量を少し減らしても安定しているかを観察する
  • 中止後に再び症状が出る場合は、速やかに服用を再開する

このように、いきなり完全にやめるのではなく「段階的に減らす」ことが再発予防につながります。

特に慢性的な蕁麻疹では、数か月以上の服用が必要になるケースもあるため、医師と相談しながら進めることが大切です。

蕁麻疹の薬は「症状が落ち着いたあとこそ工夫が必要」です。

再発を防ぎながら安心して日常生活を送るために、自己判断で中止せず、必ず医師の指導に沿って服用のやめどきを決めるようにしてください。

7. ライフステージ別の薬の注意点

蕁麻疹の薬は、年齢やライフステージによって使える範囲や注意点が大きく変わります。

大人には問題のない薬でも、子どもや妊娠・授乳中の方には慎重な判断が必要です。

ここではそれぞれの状況に合わせたポイントを解説します。

7-1. 子どもに使える薬の範囲

子どもの蕁麻疹では、抗ヒスタミン薬が基本となりますが、年齢によって使用できる薬が制限されます。

例えば、フェキソフェナジンは6歳以上から、セチリジンは2歳以上から使用可能とされています。

小児用量に調整されたシロップや顆粒が用意されているため、錠剤が飲みにくい子どもでも対応できます。

第一世代の薬は眠気が強く出やすいため、通学や日中の生活に影響することがあります。

そのため、学校生活に支障が出ないよう、眠気の少ない第二世代抗ヒスタミン薬を処方することが多いです。

子どもには体重や症状に合わせて、量を丁寧に調整することが大切です。

7-2. 妊娠・授乳中に避けるべき薬と医師に相談すべきこと

妊娠中や授乳中は薬の安全性が特に重視されます。抗ヒスタミン薬の中でも一部は比較的安全とされていますが、胎児や乳児への影響が完全にゼロとは言えません。

そのため自己判断で市販薬を使用するのは避けるべきです。

  • 妊娠中:可能な限り薬の使用は最小限にとどめ、必要な場合のみ医師が安全性の高い薬を選びます。
  • 授乳中:母乳に移行しにくい薬が選ばれることが多いですが、服用のタイミングを授乳後にずらすなどの工夫がされます。

実際に「授乳中に市販のかゆみ止めを飲んでしまった」という方が不安を感じて来院されることがあります。

このようなケースでも医師が状況を確認し、必要であれば安全な薬への切り替えを行います。

ライフステージに応じた薬の選び方はとても大切です。

市販薬で済ませず、妊娠中・授乳中や子どもに薬を使う場合は、必ず医師に相談し安心して治療を続けることをおすすめします。

8. 薬以外のセルフケアと悪化を防ぐ工夫

蕁麻疹は薬でコントロールすることが基本ですが、日常生活での工夫によって症状を軽くしたり再発を防いだりすることも可能です。

小さな生活習慣の積み重ねが、かゆみを減らし快適な毎日につながります。

ここでは入浴や衣類の工夫、食事やストレスとの関係について具体的に紹介します。

8-1. 入浴・冷却・衣類など日常での工夫

蕁麻疹は血流が急に変化したときに悪化しやすいため、生活の中で温度や刺激を意識することが大切です。

  • 入浴:熱いお湯に長時間つかると血流が増え、かゆみが強くなることがあります。ぬるめのお湯(38℃前後)で短時間の入浴がおすすめです。
  • 冷却:発疹が強いときには、タオルでやさしく冷やすとかゆみが落ち着きやすいです。ただし氷を直接当てるのは刺激が強すぎるため避けましょう。
  • 衣類:ウールや化学繊維は肌を刺激することがあるため、綿素材のゆったりした衣服を選ぶと安心です。

このように小さな工夫で症状が軽減することがあります。

8-2. 食事・飲酒・ストレス管理との関係

蕁麻疹の一部は食べ物や飲酒がきっかけで悪化することがあります。

特にアルコールは血管を広げるため、かゆみを誘発しやすいです。また香辛料や刺激の強い食品も悪化因子になることがあります。

さらに、ストレスも大きな要因です。受験や仕事の繁忙期に症状が出る方は少なくありません。

ストレスそのものを完全になくすことは難しいですが、睡眠をしっかり取る、趣味の時間を作るなど「心を休める習慣」を意識するだけでも再発予防につながります。

セルフケアは一見地味ですが、薬と同じくらい大切です。

毎日の生活を見直すことで、蕁麻疹に振り回されずに過ごせる時間が増えます。

今日からできる工夫をひとつでも取り入れ、症状が続く場合は医師に相談してみてください。

9. 受診先の選び方と医師に伝えるべきこと

蕁麻疹は症状が軽くても再発を繰り返すことが多いため、医療機関での正しい診断と治療が大切です。

ただし、どの診療科にかかるべきか迷う方も少なくありません。

また、診察の際にどのような情報を伝えるかによって、診断の正確さや治療の質も変わります。

ここでは受診先の違いと、診察に役立つ情報の整理方法について説明します。

9-1. 皮膚科・内科・アレルギー科の違い

蕁麻疹で受診する際は、まず皮膚科が一般的です。皮膚の症状を直接観察し、他の皮膚疾患との違いを見極めることができます。

内科では、体全体の状態や薬の影響、内臓疾患との関連を含めて評価できるため、全身的な検査が必要な場合に有効です。

アレルギー科は、特定の食べ物や環境要因が原因と考えられる場合に向いています。

血液検査やアレルギー検査を組み合わせ、原因を特定するアプローチが得意です。

蕁麻疹が繰り返す場合は、まず皮膚科で診察を受け、その後必要に応じて他の診療科と連携するのが安心です。

9-2. 診察時に役立つ記録(症状・食事・薬の使用履歴)

蕁麻疹は出たり消えたりするため、診察のタイミングで症状が見られないことも多くあります。

そのため、普段から記録をつけておくと診断に役立ちます。

  • 症状の経過:発疹が出る時間帯、持続時間、広がり方をメモしておく
  • 食事内容:発症前に食べたものを記録しておくと、食物アレルギーとの関連が見やすくなる
  • 薬の使用歴:市販薬や処方薬をいつ、どのくらい使ったかを伝える
  • 写真:スマートフォンで発疹を撮影しておくと、診察時に医師が正確に評価できる

実際に、患者さんが「夕食後に必ず症状が出る」と記録を見せてくださったことで、特定の食品が原因とわかり、適切な指導につながったケースがあります。

診察を受けるときは、医師に詳しい情報を伝えることが早期改善への近道です。

蕁麻疹が続く場合は、自己判断せず、記録を持参して医師に相談することをおすすめします。

10.よくある質問

蕁麻疹が出た時、どうすればいいですか?

蕁麻疹が出たときは、まず患部を冷やし、かゆみを和らげましょう。

掻き壊すと悪化するため、刺激を避けることが大切です。強い症状や呼吸のしづらさがある場合は救急受診が必要です。

繰り返す場合は皮膚科で抗ヒスタミン薬を使った治療を検討してください。

じんましんには何を塗りますか?

蕁麻疹は体の内側で起こる反応なので、塗り薬だけでは改善しません。

メントール入りの外用薬で一時的にかゆみを和らげることはできますが、基本は飲み薬での治療です。

炎症が強いときに限り、医師が短期間ステロイド外用薬を処方することもあります。

じんましんにはどんな薬が処方されますか?

最もよく使われるのは第二世代抗ヒスタミン薬です。

眠気が少なく、日中の生活に支障を与えにくいため長期的な服用に適しています。

改善が不十分な場合には、H2ブロッカーやロイコトリエン拮抗薬が追加されることもあります。

急な強い症状には短期間のステロイド内服が使われることもあります。

大人でも突然全身に蕁麻疹が出ることはありますか?なぜ?

大人でも突然全身に蕁麻疹が出ることがあります。

原因は食事や薬、ストレス、感染症など多岐にわたり、特定できない場合も少なくありません。

ヒスタミンが急激に放出されることで皮膚が赤く腫れます。

全身に広がり呼吸器症状を伴う場合は、アナフィラキシーの可能性があり救急受診が必要です。

じんましんは自然に消えますか?

多くの蕁麻疹は数時間から1日以内に跡を残さず自然に消えます。

ただし、同じような症状が繰り返し出ることもあり、慢性化すると数週間から数か月続く場合もあります。

自然に消えるからと放置せず、生活に支障がある場合は皮膚科を受診して治療を受けることが望ましいです。

皮膚がボコボコするのは蕁麻疹ですか?

皮膚が一時的に赤く膨らみ、数時間で消えるようなら蕁麻疹の可能性が高いです。

蚊に刺されたような膨疹が体のあちこちに出て移動するのが特徴です。

ただし、湿疹や他の皮膚病でもボコボコに見えることがあるため、症状が続く場合は写真を撮って医師に見せると診断が正確になります。

まとめ

蕁麻疹(じんましん)は正しい薬の選択と生活の工夫でコントロールできます。

自己判断に頼らず、必要に応じて皮膚科を受診することで再発を防ぎ、快適な日常を取り戻すことができます。

早めの相談が安心につながります。