顎ニキビができてしまった! 治し方や繰り返さないためのポイントは?
2024/10/29
20代・30代になってからできてしまうニキビのひとつ、顎ニキビが気になっていませんか。
原因や治し方、繰り返さないためのポイントなどをわかりやすく解説します。
Contents
顎ニキビの困った特徴
いわゆる「大人ニキビ」の代表格ともいえる顎ニキビは、20代・30代になってからできやすい傾向にあります。
顎には汗腺が少なく乾燥しやすい環境にある上に、皮脂腺が多くあり皮脂の詰まりやすい環境にあるからです。
しっかりと対策をしないと、繰り返しニキビができてしまいやすく、痕にもなりやすくなっています。
さらにしこりや痛みを伴うこともあり、顎ニキビは治りにくいと感じやすいです。
しかし、悪化する原因を知り対策することでニキビのできにくい環境を整えていくことができます。
知らなかった!顎ニキビに影響を与える要因と対策
乾燥しやすい
顎は乾燥しやすいので、水分を補給しようとして皮脂の分泌が促されます。
さらにその皮脂が毛穴に詰まることがニキビのできやすい要因につながります。
しっかりと保湿ケアを行いましょう。
刺激を受けやすい
顎は手で触れることも多く、衣服やマスクなどで肌がこすれる機会が多くあります。
また髭を剃ったり、産毛のケアをしたりすることで刺激を受けます。なるべく刺激を与えないようにしましょう。
日焼けも肌への刺激になりますので、紫外線対策もしっかり行いましょう。
ストレスの影響を受けやすい
繰り返しできてしまう顎ニキビの原因は、ストレスによって皮脂が過剰に分泌されているからかもしれません。
ストレスの解消をすることで副交感神経を高め、自律神経を整えると、新陳代謝が促されます。
新陳代謝によって、肌のターンオーバーを活性化することができます。
胃腸機能の低下
胃腸の不調は顎や口周りにニキビができやすくなります。
消化不良や便秘が原因で体内に老廃物がたまってしまうと、体中をめぐり、やがて皮膚からも排出しようと作用するからです。
偏った食生活や過度なダイエットによる栄養不足も胃腸機能の低下につながります。
栄養バランスを考えた食事を心がけ、暴飲暴食をしないようにしましょう。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスが乱れると、血の流れが悪くなり、老廃物などがたまって顎ニキビができやすくなります。
体の冷えを放置せず、温めたりマッサージしたりすることが大切です。
血液の流れを良くするためにゆっくり入浴の時間をとる、簡単なストレッチをする、油分の少ない食事をとるなどしてみましょう。
顎ニキビ予防するためにできること
顎ニキビは作らないように、予防することもできます。日常の行動を見直して、ニキビのできにくい環境を整えていきましょう。
正しい洗顔法で洗顔を行う
ごしごしと力を入れていたり、泡立てが不十分な状態で洗顔をしたりしていないでしょうか。
洗顔はしっかりと泡立てた洗顔料を使用し、刺激を与えないように泡でやさしく洗います。
毎日の洗顔の方法を見直して、肌に負担のない洗顔方法を身につけましょう。
保湿をしっかりと行う
洗顔や入浴後はすぐに保湿を行います。保湿をすることで、肌のバリア機能を守ることができます。
当院では「らうたげ」の「水」の使用をおすすめしています。
「水」とは「肌に水分を補いうるおいを与える」という意味です。
「水」に含まれる美白有効成分トラネキサム酸は、しみ・そばかすの原因となるメラニンの生成を抑制し、抗炎症作用が肌荒れやニキビなどの炎症を鎮静させます。
紫外線の対策をする
肌は紫外線を受けると炎症や乾燥を引き起こし、ダメージを防ぐよう角質層を厚くするため、毛穴のつまりを起こしやすくなります。
顎の周りは帽子や日傘で守りにくいので、日焼け止めクリームなどの使用をおすすめします。
ニキビ肌の方は石鹸で落とせるようなものを選びましょう。
「ノンケミカル」や「紫外線吸収剤フリー」と記載にあるものを試してみるのも良いかもしれません。
しっかりと睡眠をとる
睡眠不足による自立神経の乱れによって、肌の血行が悪くなります。
血行が悪くなると、顎ニキビができやすくなるので、睡眠時間はしっかりと確保します。
自律神経を整えるために、朝起きる時間を決める、朝日を浴びる習慣づけをする、食事を決まった時間に摂るなど意識的に行動することも有効的です。
栄養について見直す
お肌を作り上げるのは日々の食事から得られる栄養です。
肉、魚、卵など良質なたんぱく質をバランスよく摂るようにします。ターンオーバーを整えるのに必要なビタミンA、ニキビを防ぐビタミンB群、美肌ビタミンともいわれるビタミンC、血行を良くするビタミンEも必要な栄養です。
睡眠をうながすメラトニンの原料となるトリプトファンは体内では作りだせません。
大豆製品や乳製品、鶏むね肉、クルミなどに豊富に含まれていますので、食事で補うようにしましょう。
根強い顎ニキビ、皮膚科受診で対策しましょう
できてしまった顎ニキビの放置はよくありません。
ニキビの炎症が強く、痛みが伴うときは、化膿したり痕が残ってしまったりすることがあるので、すみやかに専門医に相談してください。
皮膚科での治療には、保険治療と美容皮膚科での治療があります。それぞれの治療について解説します。
保険での治療
内服、外用、漢方を活用して治療を進めていきます。
ニキビの状態は様々あり、自己判断は難しいので治療薬の診断は医師が行います。
ニキビで皮膚科を受診することは決して大げさなことではありません。
少しでも早く治すために診察・治療を受けましょう。
内服薬(抗生剤)による体質改善
- ミノマイシン(テトラサイクリン系の抗生物質。抗菌力が高く、比較的耐性菌が少ないのが特徴)
- ファロム(ペネム系抗菌薬。アクネ菌が増殖するのに必要な細胞壁を合成できなくする)
- ビブラマイシン(テトラサイクリン系の抗生物質。優れた抗菌作用と安定した吸収率がある)
- ルリッド(マクロライド系の抗生物質タンパク質の合成を阻害して増殖を防ぐ)
外用薬の塗布
- アクアチム軟膏・ローション・クリーム(ニューキノロン系抗生物質。皮膚表面の細菌が増殖するのを妨げ、殺菌する効果がある)
- ダラシン(クリンダマイシン)ゲル(リンコマイシン系抗生物質の外用薬。炎症を抑える作用がある)
- ゼビアックスローション・クリーム(キノロン系の抗菌薬。アクネ菌などに対して抗菌作用がある)
漢方薬を活用する
- 十味敗毒湯(ジュクジュクとした患部から水と熱を発散させ肌を正常に導く働きがあります。)
- 清上防風湯(皮脂の多いタイプによく効きます。熱を発散させて、膿を輩出する働きがあります。)
- 桂枝茯苓丸(肩こり、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、ニキビに効果があります。生理痛、月経不順、月経異常、血の道症などを改善する働きがあります。)
美容皮膚科での治療
美容皮膚科では肌の状態をニキビになりにくい状態にするために、肌質改善をするように治療を進めていきます。
自由診療なので保険治療に比べて費用はかかりますが、保険治療では改善が見られなかった方、根本的な治療を望む方へおすすめいたします。
イオン導入
ビタミンAや抗酸化物質が配合された溶剤を微弱な電流のイオン導入で浸透させます。
成分浸透率が高いため、回数を重ねることで、お肌を健康的状態へと導き、ターンオーバーを正常化し、肌の質感改善、ニキビやシミの予防も期待できます。
マッサージピール
皮膚表面での強い剥離作用を起こすことなく真皮まで浸透します。
これにより線維芽細胞を刺激して、コラーゲンなど弾力成分の生成を促進します。
レーザー顔脱毛
毛根をレーザーで焼灼するときに発生する熱によって、ニキビの原因のアクネ菌を殺菌するのでニキビができにくくなります。
毛穴が減少し、毛剃りによる慢性的な刺激が解消され、本来その人が持つ肌の美しさをより際立たせることができます。
ダーマペン
皮膚に微細な傷を作って、皮膚の再生力を呼び起こして肌そのものを生まれ変わらせる再生医療の一つです。
肌の弾力を保つために必要なコラーゲン,エラスチン、ヒアルロン酸がつくりだされます。
治療を繰り返すことで新陳代謝もスムーズに行われるようになり、シワやハリ、ニキビ、ニキビ痕(跡)の改善が期待できます。
ニードリング
特殊な医療用ローラーで皮膚に穴をあけ、少し出血させます。出血に伴う「成長因子」の放出により、コラーゲンの生成を誘導します。
アグネス
ニキビの原因となる皮脂を作る皮脂腺を直接破壊します。
皮脂腺を破壊するため、ニキビの再発防止にも効果が見込めます。
イソトレチノイン
ニキビや酒さの治療に用いられるビタミンA誘導体であるレチノイドを主成分とした内服薬による治療法です。
レチノイドは皮脂の分泌を抑える作用や、アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用に優れており、重症のニキビに対して有効とされています。
海外では重症のニキビ治療に有効な薬剤として認知されていますが、日本では厚生労働省の承認が取れていないため保険適用外となります。
らうたげ
肌を健やかに保つためには、「清潔、保湿、遮光」が大切です。
「らうたげ」は角質が薄く繊細な日本人の肌に最適な化粧品です。不足している潤いやビタミン類を補うだけではなく、強すぎる界面活性剤など不要な成分は徹底的に排除しています。
(詳細は「らうたげ」ページからご確認いただけます。)
まとめ
顎ニキビはストレスや血行不良、栄養不足などが大きく影響しています。
できてしまったニキビは放置して治るということはありませんので、根気よく治療していきましょう。
その際には、生活習慣の見直しも必要です。
日焼け止めなどによる紫外線対策、保湿なども普段から十分に行い、ニキビそのものができにくい環境を整えていくようにしましょう。
自己判断せず、専門医の診察・治療を受けることで適切な対応をすることができます。
早めの医療機関の受診をご検討ください。