メトメランクリーム

メラノサイトという色素を作る細胞に働きかけ、メラニン（シミや肝斑の原因となる色素）を作りすぎないように調整する働きがあります。そのため、肝斑やシミの発生を予防・改善する美白効果が期待できます。

皮膚で炎症が起きると、赤みや腫れ、色素沈着を引き起こします。メトホルミンには、炎症を起こす物質（サイトカインなど）を抑える作用があり、ニキビ、アトピー性皮膚炎、肝斑に伴う慢性的な炎症を穏やかに抑える効果があります。肌が赤くなりやすい方や、慢性的な肌荒れにお悩みの方に適しています。

トレチノインやハイドロキノンといった他の外用薬は、効果が高い一方で赤みや皮むけ、色素脱失といった副作用が出ることがあります。メトメランクリームは非常に低刺激で、皮膚バリアを守りながら作用するため、敏感肌やアトピー素因のある方でも使用しやすいです。

皮膚の深部で炎症を起こし、大きく腫れる嚢腫型（のうしゅがた）ニキビは、治療が難しく刺激に弱い方では使える薬が限られます。メトメランクリームは、このような炎症性の強いニキビにも有効とされ、敏感肌でも使用可能な貴重な選択肢です。Acne mixなどが使用できない方にも適応があります。

肝斑治療のゴールドスタンダードであるクリグマン処方（トレチノイン＋ハイドロキノン＋ステロイド）は効果が高い反面、赤み・色素脱失などの副作用が出ることがあります。メトメランクリームは同等の効果が期待でき、副作用も少ないため、肌にやさしい肝斑治療薬として注目されています。