初めて皮膚科でアレルギー検査を受ける方へ|内容や流れを分かりやすく解説
2026/02/17
皮膚科でのアレルギー検査は、ニキビや湿疹、かゆみが続く原因を整理するために役立ちます。
この記事では、検査の種類・費用・保険適用・受けるべきケースを皮膚科医の視点から具体的に解説し、あなたに合う検査の選び方を分かりやすくお伝えします。
Contents
1.アレルギー検査が必要になる症状と、皮膚科で相談すべきケース

アレルギーが関係する皮膚症状は、日常生活の中で少しずつ悪化していくことがあります。
多くの方が「しばらく様子を見れば治るかもしれない」と考えてしまいますが、実際には体質や環境の影響が重なり、長期間続くケースも少なくありません。
皮膚の変化は、生活習慣や使用している化粧品、周りの環境などと深く結びついているため、気になる症状が続く場合は早めに相談することが重要です。
1-1. ニキビ・湿疹・かゆみが続くときにアレルギーを疑う基準
思春期を過ぎた大人のニキビが数ヶ月にわたって続く場合、スキンケア製品や化粧品に含まれる成分が刺激になっているケースがあります。
洗顔料を変えてから急にニキビが悪化し、赤みが強くなったというケースもあります。
湿疹やかゆみが首・まぶた・手首などに繰り返し出る場合は、金属・日用品・汗などが関係していることもあります。
次のような状態が続くときは、アレルギーを疑うひとつの基準になります。
- 症状が2〜3週間以上続く
- 季節によって悪化を繰り返す
- 原因の心当たりがないまま広がっていく
1-2. 子どもに多いアレルギー症状と受診のタイミング
子どもの皮膚は大人より薄くデリケートで、環境の変化、食べ物、スキンケア用品などの影響を受けやすい特徴があります。
ほほが赤くなりやすい、ひじの内側やひざ裏をかゆがる、夜にかゆみで起きてしまうなどの相談がよく見られます。
受診のタイミングとしては、
- かゆみが1〜2週間続く
- かきこわしが増えてきた
- 保湿や薬を工夫しても良くならない
といった場合が目安になります。
早めに相談することで、生活の中で注意すべき点が明確になり、悪化を防ぎやすくなります。
皮膚症状は日々の小さな変化から始まることが多いため、「少し変だな」と感じた時点で皮膚科に相談することをおすすめします。
2.皮膚科で行うアレルギー検査の種類と特徴

アレルギーが疑われるとき、皮膚科では症状や生活背景に合わせて複数の検査を使い分けます。
同じ「かゆみ」でも、原因が花粉・食べ物・金属・化粧品などさまざまなため、適切な検査を選ぶことが大切です。
2-1. 血液検査
血液検査は、花粉やダニなどの特定のアレルゲンに対する「特異的IgE抗体」の量を測ることで、じんましんや鼻炎などの「即時型アレルギー」の体質を数値で確認する方法です。
特異的IgEという抗体の量を測定し、「どの項目にどれほど反応しているのか」をチェックします。
検査は少量の採血で行われ、セット検査を選ぶと複数のアレルゲンをまとめて調べられます。
2-2. パッチテスト
パッチテストは、化粧品・金属・日用品などの成分で「かぶれ」が起きているかを確認する方法です。
背中に小さなパッチを貼り、一定時間おいてから皮膚の反応を見ます。
例えば、ネックレスをつけた部分だけ赤くなる方や、新しい化粧水を使い始めてからかゆみが続く方に行うことが多いです。
貼付から判定まで数日かかりますが、原因の可能性を絞り込みやすい検査です。
2-3. プリックテスト
プリックテストは、食べ物や花粉に触れるとすぐにかゆみが出るような「即時型アレルギー」を調べる検査です。
皮膚にごく小さな針で刺激を加え、反応を観察します。
食事のあとに口のまわりだけ赤くなる子どもや、ペットと触れたときに急に鼻がむずむずする方に用いられることがあります。
結果が短時間で分かる点も特徴です。
えいご皮フ科では、パッチテストと血液検査によるアレルギー検査に対応しております。
| 検査の種類 | 調べられる内容 | 向いている症状 | 特徴 |
| 血液検査 | 花粉・ダニ・食物などのIgE抗体量 | 湿疹・かゆみ・季節で悪化する症状 | 数値で分かりやすい。採血のみで当日実施可 |
| パッチテスト | 化粧品・金属・日用品の接触による反応 | まぶた・首・手首などのかぶれ | 貼付し数日かけて判定する。遅延型を調べる |
| プリックテスト | 食物・花粉・動物などの即時型反応 | 食後の赤み、ペットでの反応 | 短時間で結果が分かる。即時反応の確認に適す |
2-4. 当日できる検査/できない検査の違い
血液検査やプリックテストは当日に行えることが多く、忙しい方にも向いています。
一方、パッチテストは数日かけて反応を見る必要があり、複数回来院していただくことがあります。
どの検査が適しているかは症状次第なので、診察の中で相談しながら決める流れが一般的です。
アレルギー検査は原因を整理するための大切な手がかりになります。
気になる症状が続くときは、一度検査の必要性について相談してみてください。
3.検査のやり方と流れ

アレルギー検査は、症状の原因を整理するための大切な手順です。
えいご皮フ科では、患者さんの負担が少なくなるよう、診察から検査、結果の説明までを分かりやすく進めるように心がけています。
初めて検査を受ける方でも流れを理解しておくと、安心して相談しやすくなります。
3-1. 診察→検査→結果説明までの期間
まず診察で症状や生活環境、使っているスキンケアなどを詳しく伺います。
そこで血液検査・パッチテストの中から、症状に合う検査を決めていきます。
えいご皮フ科では正確な判断をするため、テスト実施ができる日が限定されています。
事前にお電話にてご確認ください。
血液検査の場合、採血はその日のうちに行われ、約1週間後に検査結果を報告します。
パッチテストの場合はパッチシールや試液を背中に貼付し、48時間後、72時間後、1週間後にご来院いただきます。
どの検査でも、結果が分かり次第、生活上の注意点や対応策を丁寧に説明します。
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3-2. 検査前に避けるべき薬・注意点
アレルギー反応を確認する検査では、薬の影響で正確な反応が出にくくなることがあります。
とくに、抗アレルギー薬や一部のかゆみ止めは、検査前に控えていただく場合があります。
また、パッチテストでは貼付部位が汗や水で濡れると結果に影響するため、入浴方法や運動量を調整していただくこともあります。
3-3. 子どもの検査でよくある心配と対策
子どもの検査では「痛くないか?」「じっとできるか心配」といった声をよく聞きます。
実際には、多くの検査が体への負担が少ない方法で行われます。採血が必要な場合でも、声かけをしながら進めると落ち着いて受けられるお子さんがほとんどです。
また、パッチテストではかゆさが出ることもありますが、貼付中の過ごし方を工夫することでトラブルを防ぎやすくなります。
4.皮膚科で「アレルギー検査をしてくれない」主な理由

アレルギーが心配で受診したのに「検査は必要ありません」と言われると、不安や物足りなさを感じる方も多いと思います。
しかし、医師が検査を行わないと判断する背景には、症状をより正確に見極めるための理由があります。
4-1. 症状・時期・年齢による判断
アレルギー検査は、症状の出方や時期によっては正しい結果が出にくいことがあります。
皮膚の炎症が激しい急性期に検査を行うと、アレルギーがなくても皮膚が過敏に反応して陽性と出てしまう「偽陽性」が起こりやすいため、症状が落ち着いてから検査を行うのが一般的です。
また、乳児の場合、皮膚がとても敏感で反応が出やすく、結果が過大評価されることもあります。
4-2. 保険適用の基準と医師が検査を選ぶ根拠
アレルギー検査には保険適用の基準があり、医師の判断が求められます。
症状がアレルギーではなく、乾燥や摩擦などの外的刺激による可能性が高い場合、検査をしても結果が症状と結びつかないことがあります。
医師は診察で、症状の部位・経過・生活環境を総合して判断し、検査を行うかどうかを決めています。
4-3. 検査が不要と判断されたときの対応方法
検査が不要と判断された場合でも、何もできないわけではありません。
実際には、生活環境の見直し、スキンケアの調整、一時的な薬の使用で炎症を抑える、などの対策で症状が改善することがあります。
検査が必要かどうか迷ったときは、一度医師と相談してみましょう。
気になる症状が続く場合は、早めに受診を検討してみてください。
5.費用の目安と保険適用

アレルギー検査にかかる費用は、検査の種類や項目数、症状との関連性によって変わります。
同じ検査でも目的が異なると保険の扱いが変わることもあります。
5-1. 血液検査の費用
血液検査は、花粉・ダニ・食物などのアレルゲンに対する特異的IgEの量を数値で確認する方法です。
項目数によって費用が変わるため、医師は症状に合わせて必要な項目を選びます。
えいご皮フ科では、13項目までは保険適用、14項目以降は自費診療です。
当院ではあらかじめ項目が決まっていますが、アレルギー症状の起きやすい39項目を検査することが可能です。
検査項目は選べませんが保険適用内で検査可能です。
5-2. パッチテスト・プリックテストの費用
パッチテストは化粧品・金属・日用品などのアレルギーを調べる検査で、貼付から判定まで数日かかります。
そのため、診察料や貼付・判定ごとの費用が必要です。
プリックテストは、食物や花粉などの即時型アレルギーを調べるもので、短時間で反応が確認できます。
5-3. 自費になるケース/保険になるケース
アレルギー検査が保険適用になるのは、「症状と検査の必要性が医学的に説明できる場合」です。
以下は一般的な判断の例です。
保険適用になりやすいケース
- かゆみや湿疹がくり返し出る
- 症状の原因がアレルギーの可能性が高い
- 生活や仕事に支障が出ている
自費になることがあるケース
- 美容目的の検査希望
- 症状がなく、興味として調べたい場合
- 医学的に必要性が低いと判断された場合
ご自身では判断が難しいことも多いため、気になる症状がある際は相談していただくと適切な検査方法が見えてきます。
費用についての不安があるときも、遠慮なくお尋ねください。
6.アレルギー検査の結果の見方

アレルギー検査は、数字やクラス分類などの客観的な指標が並ぶため、初めて結果を見る方は「この数値は高いの?」「病気なの?」と不安になることがあります。
実際には、数字だけで結論が出るわけではなく、症状の出方や生活環境とあわせて判断していくことがとても大切です。
6-1. 数値の意味
血液検査では、特定のアレルゲンに対するIgE抗体の量を測定します。
この値が高いほど、体がそのアレルゲンに反応しやすい傾向を示します。結果は0〜6のクラスで示されますが、検査で陽性(クラスが高い)と出ても、それは「感作(体がその物質を覚えている状態)」を意味するだけであり、実際にその物質を摂取したり触れたりしても症状が出ない「臨床的無症状」の方もいらっしゃいます。
実際に、クラス3でも症状がほとんどない方もいれば、クラス1でも季節になると肌が荒れやすい方もいます。
数字と症状の関係をしっかり確認することが大切です。
6-2. 症状と検査結果が一致しないことがある理由
アレルギー検査はあくまで「反応しやすい体質」を示すものであり、「原因を断定するもの」ではありません。
症状と結果が一致しない理由には次のようなものがあります。
- 複数の要素が重なって症状が出ている
- 生活環境や季節の変化の影響が大きい
- 肌のバリア機能が低下して刺激を受けやすくなっている
検査結果は「体質を知る手がかり」であり、最終判断には診察が欠かせません。
6-3. 誤解しやすいポイント
アレルギー検査には、偽陽性や偽陰性が出ることがあります。
偽陽性とは、数字が高く出ても症状が出ない状態のことで、偽陰性はその逆です。
パッチテストやプリックテストでも、肌の状態や薬の影響で正確な反応が出にくいことがあります。
アレルギー検査の結果をうまく活用するためにも、気になる点は遠慮なく医師に相談してみてください。
7.検査後にできる対策

アレルギー検査は、症状の背景にある原因を整理するための大切な手がかりです。
検査結果をもとに生活やスキンケアを調整することで、症状の悪化を防ぎやすくなります。
7-1. 生活改善・スキンケアでできること
アレルギー反応が出やすい肌は、バリア機能が弱っていることが多く、日々のケアで改善しやすくなります。
以下のような対策が役立ちます。
- 保湿剤を毎日ぬって乾燥をふせぐ
- 洗顔や入浴でこすらず、ぬるま湯でやさしく洗う
- 化粧品は成分がシンプルなものを選ぶ
洗濯洗剤の使い方や保湿方法を調整した結果、肌の状態が安定しやすくなったと感じた例もあります。
小さな変化でも肌がラクになることもあります。
7-2. アレルゲン回避の実践例
検査結果で反応がある物質が分かると、生活の中で注意すべきポイントがはっきりします。
- ダニが関係している場合:布団カバーをこまめに洗う、湿度を調整する
- 金属アレルギーの場合:ネックレスや時計を材質で選ぶ
- 花粉に反応しやすい場合:外出時にマスクを使う、帰宅後に顔を洗う
今までよりもちょっとだけ気をつける程度の工夫でも、症状を軽くすることができるでしょう。
7-3. 治療につながるケース
検査の結果と症状の出方を合わせて、必要であれば治療を行います。
症状の状態によっては、外用薬が選択されることもあります。
かゆみが強い場合は内服薬を併用することがあります。
花粉など特定のアレルゲンに強い反応がある方は、舌下免疫療法が選択肢のひとつになる場合もありますが、症状や時期を見ながら慎重に判断します。
以前、毎年春になると湿疹が悪化していた方は、外用薬と生活の工夫を続けたことで症状が安定し、症状が落ち着いたケースもあります。
検査後の対策は、日常の中でできる工夫が中心です。
気になる症状がつづくときは、遠慮なく相談しながら、自分に合う方法を一緒に検討していくことが大切です。
8.こんな場合はどの検査を選ぶべき?

アレルギーの原因は人によって異なり、症状の出方もさまざまです。
えいご皮フ科では、症状の場所・出るタイミング・生活環境を丁寧に聞き取り、症状に合わせた検査を提案するようにしています。
8-1. ニキビの場合
大人のニキビが長期間続く場合、スキンケア製品に含まれる成分が刺激になっていることがあります。
ニキビでアレルギーが疑われるときは、パッチテストが有効なことが多いです。
血液検査では肌に直接触れる成分の刺激は分かりにくいため、接触の影響を確認できる検査が適しています。
8-2. 化粧品でかぶれる場合
「新しい化粧品に変えたらまぶたが赤くなった」「日焼け止めを塗るとピリピリする」という相談はよくあります。
こうしたケースでは、パッチテストで化粧品や金属成分への反応を調べることができます。
化粧品トラブルは自己判断が難しいため、反応が続くときは早めの相談がおすすめです。
8-3. 食物アレルギーの可能性がある場合
食後に口の周りが赤くなる、特定の食べ物を食べると肌がかゆくなるなどの症状があるときは、プリックテストや血液検査(特異的IgE)が適しています。
プリックテストは即時型アレルギーの反応を短時間で確認でき、食物との関連が強い場合に判断しやすくなります。
8-4. 子どもの慢性的な皮膚トラブル
子どもの肌は刺激に敏感で、乾燥や汗でも症状が出るため、原因の判断が難しいことがあります。
慢性的なかゆみや湿疹が続いているときは、血液検査で体質を確認することが多いです。
ただし、症状の場所や出方から、接触刺激が関係していると考えられる場合はパッチテストを行うこともあります。
原因の可能性を知ることは、改善への大きな一歩になります。どの検査が合っているか迷ったときは、一度相談してみてください。
9.よくある質問

最後によくある質問にお答えします。
9-1. 皮膚科でアレルギー検査をすると何がわかるの?
皮膚科で行うアレルギー検査では、花粉・ダニ・食べ物・化粧品成分など、体がどの物質に反応しやすいかを数値や反応の出方で確認できます。
ただし「症状の原因を断定する検査」ではなく、体質の傾向を把握し、治療やスキンケアの方向性を考えるための情報として使います。
肌トラブルの背景を整理する助けになる検査です。
9-2. 皮膚科でアレルギー検査をするのにいくらかかりますか?
費用は検査の種類や項目数で変わりますが、39項目でおよそ2万円程度が基準となります。
血液検査の場合は数項目からセット検査まで幅があり、保険が適用されると自己負担は比較的おさえられます。
パッチテストやプリックテストは、貼付・判定など複数回の診察が必要なため、その分の費用がかかります。
症状との関連性が明確なほど保険が使われやすくなります。
9-3. 219項目のアレルギー検査は自己負担ですか?
219項目のような広範囲の検査は、医学的に必要性が高いと判断されるケースは多くありません。
そのため、一般的には自己負担となることが多いです。項目が非常に多い分、費用も高額になる傾向があります。
皮膚症状に関連する項目を絞って検査したほうが、実用性も費用面の負担も抑えられます。
まとめ
皮膚科でのアレルギー検査は、肌トラブルの背景を理解し、対策の方向性を見つける助けになります。
気になる症状が続くときは、一人で悩まず、適切な検査やケアについて相談してみてください。
あなたに合った症状と向き合う際の参考になる点が見つかるかもしれません。
