アトピー性皮膚炎の新薬
デュピクセント
Dupxent

アトピー性皮膚炎は
「炎症」「かゆみ」「バリア機能低下」の
3つの要素が
関係しあい、
悪循環を形成します。

デュピクセントは
「IL-4」と「IL-13」という
アトピー性皮膚炎の原因となる物質の
はたらきを直接おさえることが出来る
新しい治療法のお薬(自己注射)です。

「炎症」「かゆみ」「バリア機能低下」の
すべてに対する効果が期待できます。

デュピクセントにより、IL-4とIL-3の働きを抑えることを説明している図

治療の目的

アトピー性皮膚炎の治療では、
以下ような状態になることを
目指します。

夜ぐっすりと眠ったり、
ファッションを楽しんだり。
それぞれ目標を持ちながら
治療をしていきましょう!

  • ぐっすりとした睡眠
  • ファッションを楽しむ
  • ゆっくり温泉に入る
  • 対人関係で積極的になる
  • 旅行を満喫したい
  • 仕事や勉強に集中したい

治療が受けられる条件

今までの治療で
なかなかよくならなかった
中等症~重症のアトピー性皮膚炎の
患者さまに対して、
高い治療効果が期待できます。
しかしどの方でも、
デュピクセントでの治療が
できる訳ではありません。
医師による診断と
下記の条件を満たす必要があります。

投与できる方・今までの治療法で十分な効果が得られない成人アトピー性皮膚炎の方
※6ヶ月以上ステロイド外用剤を使用したことがある、もしくは副作用で使用できない方
※生後6ヶ月以上の方

投与できない方・デュピクセントに含まれる成分に対して、アレルギー反応を起こしたことのある方

投与において注意が
必要な方
・寄生虫感染のある方
・生ワクチンを接種する予定のある方
・妊婦または妊娠している可能性がある方、授乳中の方
・高齢の方
・喘息等の他のアレルギー性疾患をお持ちの方

治療スケジュール

デュピクセントは投与開始日のみ、
2本を皮下注射します。
その後は2週間に1回、1本を皮下注射します。
初めは、当院で注射を打ちますが、
医師の判断の下、
患者さんご自身が行う
「自己注射」も可能です。
自己注射を行うことで、
通院にともなう
時間的な制約や負担が軽減でき、
ご自身のスタイルに合わせた
治療ができます。

デュピクセンの投与スケジュール図

投与方法

成人 初回容量 600㎎
1回 300㎎
(2週間ごと)
小児※ 5kg~15㎏
未満
初回容量 200㎎
1回 200㎎
(4週間ごと)
15kg~30㎏
未満
初回容量 300㎎
1回 300㎎
(4週間ごと)
30kg~60㎏
未満
初回容量 400㎎
1回 200㎎
(2週間ごと)
60kg以上 初回容量 600㎎
1回 300㎎
(2週間ごと)

投与方法

医療費負担が軽減される
様々な制度がありますが、
各自己負担額は異なります。
健康保険証に記載されている保険者に
ご確認ください。
※令和2年11月現在のデュピクセントの
薬価をもとに計算しています。

ペンタイプ
初回(2本) 2回目以降(1本)
133,124円 66,562円
自己負担3割 39,937円 19,969円
自己負担2割 26,625円 13,312円
自己負担1割 13,312円 6,695円
シリンジタイプ
初回(2本) 2回目以降(1本)
132,712円 66,356円
自己負担3割 39,814円 19,907円
自己負担2割 26,542円 13,271円
自己負担1割 13,271円 6,636円

副作用について

開始後に症状があれば、
眼科受診をお願いします。

EASI-75 達成イメージ

EASIは世界的に頻用されている
アトピー性皮膚評価の指標の一つで、
医師が測定する湿疹の重症度や
範囲を表すスコアです。
4つの身体部位
(頭頸部、体幹、上肢、下肢)の
スコアを合計します。

学童期の症例
成人の症例