かぶれ
(接触性皮膚炎)
Contact Dermatitis

何らかの物質が皮膚に接触し、それが刺激やアレルギー反応となってかゆみを伴う湿疹がでます。パッチテストで原因となる物質を突き止め、原因物質との接触を避けることが原則です。

かぶれの原因Cause

身の回りにあるほとんどの物質が原因となる可能性があります。化粧品や香水、ヘアケア用品、指輪やイヤリング、>腕時計、ネックレスなどの金属装身具、衣類、家庭用洗剤、医薬品、植物、動物などです。

原因となる物質化粧品、香水、ヘアケア用品、
金属装身具(アクセサリー等)、衣類、
家庭用洗剤、医薬品、植物、動物など

パッチテストについてPatch Test

パッチテスト(皮膚貼付試験)は湿疹など治りにくい皮膚炎の原因を調べるために、患者さまの肌(背中など)に原因と思われる物質を貼り付けて反応を調べる検査です。

<対象となる疾患>
かぶれ/治りにくい湿疹/手荒れ

パッチテストの検査手順、検査日から1週間までの来院日の案内

検査日(貼付日)、2日目(48時間)、3日目(72時間)、1週間後と4回の通院が必要です。

テープを貼った場所は濡らすことができませんので、汗をかく夏場は避けた方が良いでしょう。来院が難しい方は写真での確認や日程を調整して判定を行います。

正確な診断をするために、パッチテストを行える曜日と行えない曜日がございます。事前にお電話にてご確認をお願いします。

パッチテストの注意点

パッチテストは
患者さまの「からだ」を使う検査です。
この検査をきっかけに
アレルギーを起こすようになったり、
検査部位に
長期に痕が残ったりする可能性もあり、
100%安全な検査ではありません。
また、妊娠中、授乳中の方は
受けることができません。

検査の意義や危険性、
費用(保険治療)をご説明し、
ご理解とご納得をいただいてから
検査を行います。

パッチテスト検査キット
「パッチテストパネルS」

当院では皮膚学会が推奨する、ジャパニーズスタンダード アレルゲン物質24種類のうち、22種類を一度に検査できるパッチテストS(佐藤製薬)で検査を行っています。
金属に対しても、ニッケル・クロム・コバルト・金を調べることができます。

かぶれの
よくある質問FAQ

Qかぶれの対応方法にはどのようなものがありますか?

原因となるものを特定し、肌で直接触れないように心がけてください。また、かゆみが強い場合でも、手でこすったり、掻いたりしないようにしましょう。

顔がかぶれている場合は、洗顔時に熱いお湯を使用せず、水またはぬるま湯で行うようにしてください。
クレンジングも刺激の少ないものを選ぶようにしましょう。

Qかぶれやすいものを知るための検査などはありますか?

アレルギー性接触皮膚炎の検査で主に行われる検査法はパッチテストです。医師の判断でパッチテストが必要と判断された場合は、保険適応で検査することができます。

Qたいしたことないと受診しないことが多いのですが、かぶれでも受診した方が良いのでしょうか?

原因がはっきりとしていたり、かゆみが少なかった等、症状が軽い場合は様子を見ていただくこともあります。
ただし、原因がわからない、かゆみが強い、1週間経っても症状が治まらないときは受診をお勧めします。

Qかぶれの状態の時に注意すべきことはありますか?

かぶれの原因となる物質を直接触れないようにして、触れてしまったときには素早く洗い流すようにしてください。
原因物質を取り除いた後も、手で触ったりこすったり、掻いたりしないようにしましょう。
塗り薬などで様子を見ても症状が落ち着かない場合は、受診をお勧めします。