えいご皮フ科

痒疹(ようしん)

どんな病気?

非常に痒いポツポツとした赤い皮膚のもりあがり(丘疹)がパラパラとちらばってできる病気です。すねのあたりやお腹まわりに限られるタイプから体中にできるタイプまで様々です。何か月も治らず茶色の硬いイボのようになってしまうことがあります。

原因は今のところはっきりとわかっていません。虫刺されがきっかけのことやアトピー性皮膚炎のようなアレルギーが関係していることもありますが、そうでない人もたくさんおられます。長い間引っ掻き続けてしまうということも一因になっていると考えられています。糖尿病や透析をうけている方には痒疹がよくみられます。ホルモンの異常や肝臓・胆道系の異常、血液の病気、その他に悪性腫瘍がかくれていることもあります。さらに歯の詰め物や食べ物に含まれる金属のアレルギーで痒疹になるひともいます。また鼻・のどや歯に慢性の細菌感染が原因のこともあります。しかし詳しい検査をしてもなにも見つからないこともよくあります。

一般的にはステロイドの塗り薬とかゆみに対して抗ヒスタミン薬が用いられます。その他にビタミンD3軟膏が有効なこともあります。症状がひどいときにはステロイドや免疫抑制薬の飲み薬使われますが、長く飲み続けることは望ましいことではありません。

院長のメッセージ

液体窒素による冷凍凝固療法が効果的なことがあります。
また、はり薬がよく効くこともあります。頑固ですが、いろいろなことを試しながら治療を続けることで、あるときスーッとよくなることが多々ありますので放置することなく治療を続けましょう!

文責:医療法人正英会 医学博士 山田詠剛

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