肌を改善して、ニキビの初期状態である白ニキビをできにくくします。
2008年に日本ではじめてレチノイド（ビタミンA）様作用を有するニキビ薬として使用できるようになりました。
ニキビ（尋常性ざ瘡）
Acne Vulgaris
ニキビ（尋常性ざ瘡）の
しくみMechanism
ニキビは、皮脂の過剰分泌などで毛穴の詰まりや皮脂や角質が溜まってしまい、毛穴に角栓が形成され、アクネ菌が毛穴の中で増殖することによって炎症を起こし、引き起こされる皮膚の病気です。
ニキビは皮膚の状態と炎症の程度によって白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビに分類されます。原因となる要因は日常生活に潜んでいることが多く、不規則な生活習慣、食事内容、精神的なストレス、洗顔方法、紫外線ダメージ、喫煙や乾燥などが挙げられます。
顔以外にできるニキビ
背中やおしりなど顔以外の場所にもニキビは発生します。それぞれのニキビの特徴をご紹介します。気になる場合は、早めに受診してください。
背中ニキビ
【特徴】体毛が目立つ人に比較的よく見られ、治りにくい
【悪化する要因】しっかり生えた毛が刺激となり悪化することがある
治療を中断すると再発を繰り返します。難治性の場合は、保険適応の治療薬以外に、ピーリングや二―ドリング、医療脱毛などによって改善することがあります。
背中のニキビが黒ずんで気になる場合は、美白作用のあるローションなどを併用することをお勧めします。
おしりニキビ
【特徴】比較的若い人に多い傾向
【悪化する要因】長時間座っているなど蒸れたりこすれたりという
刺激によって悪化することがある
おしりニキビは恥ずかしさから受診できずに、症状がひどくなり、治療が長引くことがあります。
治癒してからも普段からこすれやすい部位なので、黒ずみが改善しにくいです。できるだけ症状が軽いうちに早めの受診をお勧めします。
しこりニキビの多くは「粉瘤」という皮膚にできる袋状のできものです。場合によっては10㎝ほどになることもあります。しこりニキビの治療は切除です。化膿して痛みを伴う場合は、飲み薬で炎症を抑えます。小さなしこりニキビの場合には、レーザーやアグネスなど内容物を排出することで、比較的早期にしこりは改善します。
ニキビ（尋常性ざ瘡）の
治療Treatment
ニキビは症状に合わせた処置や
お薬の処方によって治療を行います。
外用薬（塗り薬）アダパレン（ディフェリン・エピデュオ）
過酸化ベンゾイル（ベピオ・デュアック・エピデュオ）等
※塗り薬は3か月程度、継続的に使って治療を行います。
内服薬（飲み薬）ビタミン剤（シナール）・漢方等
※炎症が強い場合は抗生物質を処方します。
面皰圧出
（めんぼうあっしゅつ）皮膚科でよく行われる治療（処置）です。ニキビに小さな穴をあけて専用器具で
詰まっているものを取り出します。
急性炎症期と維持期のステージと、
重症度によって以下ようなパターンで
薬物療法を行います。
治療につかわれるお薬
アダパレン（外用薬）
過酸化ベンゾイル
（外用薬）
強い酸化作用をもち、皮膚に適用することで過酸化ベンゾイルが分解されることでフリーラジカルを生成します。
生成されたフリーラジカルがニキビ菌（P.acnes）に殺菌的に作用することで、赤ニキビを改善すると考えられています。
イオウ製剤（外用薬）
皮脂を取る作用と各層を柔らかくする作用があるとされ、保険治療が認められています。推奨する十分な根拠はありませんが、古くからニキビ治療に使用されています。
使用機会は少なくなっていますが、非常に効果的な場合もあるので、患者さまの状態によっては上手く使うことでご満足いただくことがあります。
抗菌剤（外用薬／内服薬）
ニキビ治療でもっともはやく効果が期待できますが、外用薬も内服薬も漫然と継続して使用することは避けたいお薬です。
漢方薬（内服薬）
身体のバランスを整えることで、身体の内側からニキビを改善します。患者さまの症状や体質に応じて、効果的な薬剤の調整が必要です。効果の発現は比較的ゆっくりとなり、早ければ2週間、場合によっては2・3ヶ月はかかります。抗生剤より継続した治療を続けやすく予防効果も期待できます。
ニキビの
自費診療についてCosmetic Dermatology
ニキビの自費診療は、現在できているニキビを治療するだけでなく、ニキビができにくい健康で美しい肌へと改善させます。
自費診療治療
治療機器の名称をクリックしていただくと
美容皮膚科の治療情報に移動します。
ダーマペン4・ニードリング
ダーマペン4によるマイクロニードリング療法は、皮膚に微細な傷（小さな孔）をつくることで皮膚が本来もつ
傷を治そうとする力を呼び起こして肌を生まれかわらせる再生医療の一つです。ニキビ跡・ニキビ治療に効果的です。
イソトレチノイン内服治療
イソトレチノインはビタミンAの一種で皮脂の分泌を抑える作用、アクネ菌に対する抗菌作用、抗炎症作用に優れているため、重症のニキビに対して有効です。海外では、重症のニキビ治療に有効な薬剤として認知されています。しかし日本では厚生労働省の承認が取れていないため、自費診療となります。
アグネス※取り扱いは「大阪院」「尼崎院」のみです。
AGNESは、皮脂（ニキビの原因）を作る皮脂腺を直接治療する治療法です。ニキビのある毛穴にニードル(針)を挿入し、高周波を通電させ、皮脂腺の破壊や真皮層の熱刺激によるコラーゲン生成脂肪組織の破壊などを行います。特にニキビ治療においては、ニキビが発生する根源となる皮脂腺を破壊するためニキビの再発がほとんど見られなくなります。一度治療した部位は再発がほとんど見られなくなる根本的な治療法です。
イオン導入
イオン導入とは美しく健康な肌を保つために必要不可欠なビタミンＡや、抗酸化物質が豊富に配合された溶剤を微弱な電流でお顔にたっぷり浸透させる施術です。肌の乾燥や肌荒れを防ぎ、皮脂の過剰な分泌を抑える効果があり、ニキビ改善にも期待できます。
ビタミンA化粧品
ビタミンAは、肌のターンオーバーの促進、ニキビや肌荒れの改善に効果があります。しかしビタミンA化粧品やサプリメントを初めて使用する場合や敏感肌の方は一時的に乾燥感や皮剥け、赤み、かゆみなどが生じる場合があります。ビタミンAが不足している肌に起こりやすく、この反応のことを「A反応」といいます。えいご皮フ科ではA反応の起こりにくい、日本人の肌に一番多いビタミンA「リノール酸レチノール」を配合した化粧品を販売しております。
顔の脱毛
医療脱毛時に毛根をレーザーで焼灼するときに発生する熱がニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌。脱毛することで毛穴を引きしめ、ニキビをできにくくします。
各院のニキビ自費診療の詳細
クリックしていただくと
各院の美容皮膚科ページへ移動します。
ニキビのよくある質問FAQ
Qニキビができると、気になって触ってしまいます。触らない方がいいですか？
ニキビを触ってしまうと、手や指の雑菌がニキビについたり、刺激を与えることで炎症が進行しやすくなってしまいます。また、手や指でニキビをつぶしてしまうと、潰したニキビの中に細菌が入ってしまったことで炎症が悪化したり、毛穴や皮膚を傷つけてしまい、ニキビ跡になる可能性があります。ニキビを早く治すためにもなるべく触らないようにしましょう。
Q顔にニキビが出来ている時のスキンケアの注意を教えてください。
-
保湿ケアの見直し
肌質にあった保湿ケアをすることが大事です。白ニキビ、大人ニキビが出来ている場合、お肌の乾燥が原因の可能性があります。保湿重視のスキンケアに切り替えてみてください。
脂性肌の場合は、油分の少ないさっぱりとしたものを使うと良いでしょう。
-
洗顔の見直し
適切な温度（30～35℃）で朝晩2回の洗顔を心がけましょう。過度な洗顔はお肌の乾燥につながります。洗顔料をしっかりと泡立て、こすらず優しく洗いましょう。えいご皮フ科では患者さまが正しい洗顔が出来ているかを確認しながら、正しい洗顔方法をお伝えする洗顔指導を行っています。
YouTubeで洗顔方法についての動画も配信しておりますので、ご興味があればご覧ください。
YouTubeで洗顔方法を観る
Q背中にニキビのようなものができました。背中にニキビはできますか？受診した方が良いでしょうか？
背中には皮脂を分泌する皮脂腺が多いため、ニキビができやすい部位となります。背中ニキビが改善されない場合は、皮膚科の受診をおすすめします。背中ニキビだと思っていたら違う病気（マラセチア毛包炎等）が隠れていた！という場合もあります。なるべく早く受診されることをお勧めします。
Qニキビができやすい体質などありますか？
皮脂の分泌が多いと毛穴が詰まりニキビができやすくなります。そのため、皮脂の分泌量が多い体質の方は、ニキビができやすい傾向にあるといえます。
