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シミ取りは何回で消える?1回で終わるシミと通院が必要なシミの違いを皮膚科医が解説

2026/05/14

シミ取りは何回で消えるのか気になっていても、実際はシミの種類や治療法によって必要な回数が異なります。

この記事では、1回で終わるシミと通院が必要なシミの違いを皮膚科医目線で整理し、自分に合う治療の考え方が分かるように解説します。

1.シミ取りに必要な回数は「シミの種類」で決まる

シミ取りの回数は、機械の名前だけでは決まりません。

診察でまず見るべきなのは、その色むらが何のシミかという点です。

見た目がよく似ていても、老人性色素斑、そばかす、肝斑、ADMでは、反応しやすい治療も、通院の考え方も変わります。

画像引用:https://hifuka-eigo.com/beauty/nara/pigment/

実際の診療でも、「前に一度当てたのに残った」という方を診ると、最初の見立てと実際の種類がずれていたケースがあります。

だからこそ、回数の話は、種類を分けて考えることが大切です。

種類 見え方の特徴 回数の考え方
老人性色素斑 輪郭が比較的わかりやすい茶色いシミ 種類が合っていれば少ない回数で変化を目指せることがある
そばかす 細かい斑点が広がるように出やすい 1か所ではなく顔全体の見え方を見ながら考えることが多い
肝斑 頬に左右ほぼ対称に出ることが多い 一気に取るより、肌の反応を見ながら段階的に進める
ADM 灰色がかった色調で、やや深いところに見えることがある 回数の前に、まず正しく見分けることが重要

1-1.老人性色素斑

画像引用:https://hifuka-eigo.com/beauty/pico/spot/

いわゆる年齢とともに目立ちやすくなる茶色いシミです。輪郭が比較的わかりやすく、反応が読みやすいことがあります。

そのため、種類が合っていれば少ない回数で変化を目指せる場合があります。

ただし、濃さや深さ、数によって経過は変わるため、同じ頬のシミでも一律には考えません。

1-2.そばかす

そばかす(雀卵斑)は細かい斑点が広がるように出やすく、遺伝的な体質や紫外線の影響を強く受けます。

一つだけを取るというより、顔全体の中でどう見えるかを考え、日々の紫外線対策とセットで治療を考えていくことが大切です。

いったん薄くなっても、紫外線などの影響でまた目立つことがあるため、回数は「消す」だけでなく「どう保つか」まで見て考えます。

1-3.肝斑

画像引用:https://hifuka-eigo.com/beauty/yag/

肝斑は、頬に左右ほぼ対称に出ることが多く、女性ホルモンの影響や、洗顔・メイク時の「摩擦」といった刺激に非常に弱いのが特徴です。

ここを見誤って強いレーザーを当ててしまうと、早く良くしたい気持ちとは反対に、かえって色が濃くなってしまうことがあります。

そのため、肝斑は少ない回数で一気に取るというより、肌の反応を見ながら段階的に進める考え方が基本になります。

1-4.ADM

画像引用:https://hifuka-eigo.com/beauty/yag/

ADMは肝斑に見えることもありますが、肌のやや深いところに色があるため、見た目だけで判断しにくいことがあります。

灰色がかった色調や出方が手がかりになるものの、ほかのシミが重なっている例も少なくありません。

回数を考える前に、まずADMかどうかを見分けることが、大切です。

2.治療法ごとに必要な回数と特徴

画像引用:https://hifuka-eigo.com/about/

同じシミでも、どの治療法を選ぶかで通い方は変わります。

ここで大切なのは、「強い治療ほど早い」と単純には言えないことです。

種類や広がり方に合った方法を選ばないと、回数が増えたり、思ったような変化が出なかったりします。

診療でも、部分的に狙う治療が向く方と、顔全体のくすみもふくめて整える治療が向く方では、進め方がまったく異なります。

治療法ごとの役割を分けて考えることが近道です。

治療法 向いているケース 回数の考え方
スポット照射(Qスイッチレーザー / ピコレーザー) はっきりしたシミを点で狙いたい場合 少ない回数で変化を見込みやすいことがある
全体照射(フォトフェイシャル / IPL治療) 細かいシミや顔全体の色むらが気になる場合 複数回で少しずつ整えていくことが多い
レーザートーニング(肝斑治療) 刺激に配慮しながら肝斑をみていく場合 反応を見ながら回数を重ねる進め方が基本

2-1.スポット照射(Qスイッチレーザー / ピコレーザー)

画像引用:https://hifuka-eigo.com/beauty/pico/

スポット照射は、気になるシミを一点ずつ狙う治療です。

とくに、老人性色素斑のように境目が比較的はっきりしたシミでは、少ない回数で変化を見込みやすいことがあります。

顔全体を広く整える治療とは異なり、目立つ部分に絞って対応しやすいのが特徴です。

Qスイッチレーザーやピコレーザーは、どちらもメラニンに反応させる治療ですが、シミの濃さや細かさ、肌の状態によって向き不向きがあります。

そのため、「スポット照射なら必ず1回で終わる」とは限りません。

色素の分布が均一でない場合や、表面に見えているシミの下に別の色むらが重なっている場合は、治療後の経過を見ながら追加の対応を考えることがあります。

また、はっきりしたシミに見えても、実際には肝斑など別の種類が混ざっていることもあります。

その状態で強く照射すると、思ったような変化が出ないこともあるため、照射前の見立てが欠かせません。

回数をできるだけ少なくしたい方に向く治療ではありますが、効果を急ぐよりも、まずはスポット照射が合うシミかどうかを見極めることが大切です。

2-2.全体照射(フォトフェイシャル / IPL治療)

画像引用:https://www.instagram.com/p/CuGMm_jSqKl/?img_index=1

全体照射は、顔の一部分だけを狙うのではなく、顔全体に光を当てながら、細かなシミやそばかす、色むらに対応していく治療です。

フォトフェイシャルはIPLという幅広い波長の光を使うため、「大きなシミを1つ取る」というより、「顔全体の印象を整えたい」という方に向きやすい方法です。

また、細かなシミだけでなく、くすみや赤みが気になる場合に選ばれることもあります。

そのため、1回で大きく変えるというより、複数回かけて少しずつ整えていく考え方になります。

反対に、境目がはっきりした濃いシミでは、スポット照射のほうが合うこともあります。

大切なのは、点で狙う治療か、全体を整える治療かを分けて考えることです。

2-3.レーザートーニング(肝斑治療)

レーザートーニングは、肝斑に配慮しながら少しずつ進める治療です。

肝斑は刺激に弱いため、強く当てるのではなく、低い出力で肌の反応を見ながら重ねていく考え方が基本になります。

使われる機器は、主に1064nmのQスイッチYAGレーザーです。

1064nmは比較的深い部分まで届きやすい波長で、顔全体に均一に照射しながら治療を進めます。

そのため、はっきりした濃いシミを一点だけ狙う治療とは異なり、1回で大きな変化を求めるというより、回数を重ねながら様子を見る方法になります。

大切なのは、見えている色みが本当に肝斑かを診察で確認し、肌に合う方法を選ぶことです。

3. 「1回で取りたい」人が知っておくべきリスクと注意点

「できれば1回で終えたい」と考えるのは自然です。

ただ、回数を少なくしたい気持ちだけで治療を急ぐと、かえって遠回りになることがあります。

特に気をつけたいのは、治療後にまた色が出て見えること、治療後の過ごし方で差が出ること、そして一つのシミに見えても実は別の種類が重なっていることです。

診察では、早さだけでなく、肌への負担とその後の経過まで見て方針を決めることが大切です。

3-1.戻りジミ

治療後はいったん薄くなっても、数週間から1ヶ月ほど経過してから再び色が目立つことがあります。

これは元のシミが再発したのではなく、レーザーの熱ダメージによる「炎症後色素沈着(PIH)」が起きている場合が多くあります。

実際に、照射後しばらくして「また出てきました」と相談される方は少なくありません。

1回で終えることだけを目標にせず、その後の経過を見込んで考える必要があります。

3-2.ダウンタイム

強く反応させる治療では、かさぶた、赤み、ひりつきなどが出ることがあります。

予定のある時期に治療をすると、見た目やお手入れで困ることもあります。

短い回数で結果を急ぐほど、一時的な負担が大きくなる場合もあるため、仕事や外出の予定もふくめて考えることが大切です。

治療は、受けたその日だけでなく、その後の数日から数週間まで見て選ぶ必要があります。

3-3.混合タイプ

実際の診療では、老人性色素斑だけ、肝斑だけという方ばかりではありません。

多くの人は、老人性色素斑と肝斑が混ざっています。

この場合、目立つ部分だけを強く取ろうとすると、別の部分がかえって濃く見えることがあります。

「一つの方法で全部まとめて終わる」とは限らないのが難しいところです。

早くきれいに見せるためにも、まずは混ざり方を見きわめて、順番を考えて進めることが大切です。

4.えいご皮フ科がシミ取りで「事前の診断」を重視する理由

シミ取りの回数を考えるとき、治療の前にいちばん大切なのは診断です。

どの機械を使うかより先に、何のシミが、どこに、どのように重なっているかを見きわめる必要があります。

ここがずれると、回数が増えるだけでなく、かえって色が目立つこともあります。

実際の診療でも、「早く取りたい」と来院された方ほど、まずは急がず見立てを整えることで、結果として無理のない進め方につながることがあります。

えいご皮フ科が事前の診断を重視するのは、その一歩が治療全体の土台になるからです。

4-1.シミの種類を見誤ると、回数が増えるどころか濃くなる

たとえば、肝斑を老人性色素斑のように考えて強い刺激を加えると、思うように薄くならないばかりか、前より濃く見えることがあります。

ADMも見た目だけでは似て見えることがあり、別のものとして扱うと進め方が合わなくなります。

つまり、回数の問題に見えても、出発点は診断です。

最初の見立てが合っていないまま治療を重ねると、遠回りになりやすいです。

4-2.最短・最適のプランの提案が可能

診断が正確になると、どこを先に治療するか、何を急がず見るべきかが整理しやすくなります。

はっきりしたシミを先に狙うのか、顔全体の色むらから整えるのかで、通院の計画は変わります。

全部を同じ方法で進めるのではなく、その方の肌に合わせて順番を決めることで、必要以上の治療を避けやすくなります。

結果として、無駄の少ない現実的なプランにつながります。

4-3. 症例

頬のシミを気にして来院された方でも、診察すると周囲に肝斑が重なっていることがあります。

この場合、気になる一点だけに注目して進めると、全体の見え方とのずれが出ることがあります。

逆に、先に肌全体の状態を見ながら方針を立てると、治療後の印象が自然にまとまりやすくなります。

シミ取りは回数だけで決めず、まず自分の肌状態を正しく知ることから始めてみてください。

【シミ治療症例/50代女性】シミと肝斑の混在

・お悩み:シミ

・施術内容:フォトフェイシャルM22orYAGレーザートーニング/10回+ビタミンAイオン導入/10回

・費用:フォトフェイシャルM22(1回)¥26,400 / YAGレーザートーニング(1回)¥26,400 / ビタミンAイオン導入(1回)¥7,700

症例引用:https://hifuka-eigo.com/beauty/cases/pigmentation/1085

5.シミ取りの回数に関するよくある質問

ここでは、診察室でよくいただく質問をまとめます。同じ「シミ取り」でも、悩みの中心は人それぞれです。

「何回かかるのか」「どのくらい間を空けるのか」「なぜ残るのか」といった疑問を整理すると、自分に合う治療の考え方が見えやすくなります。

5-1.本当に1回でシミを取ることはできますか?

できます、と言い切れる場面もあれば、そうではない場面もあります。

たとえば、境目がはっきりした老人性色素斑では、少ない回数で変化が見られることがあります。

一方で、そばかすのように広がりがあるものや、肝斑が重なっているものでは、1回で終える考え方が合わないこともあります。

大切なのは「1回で取れるか」だけでなく、「その方法が肌に合っているか」を診察で確かめることです。

5-2.治療の間隔はどれくらい空ける必要がありますか?

間隔は、治療法と肌の反応で変わります。

照射後に赤みや色の変化が落ち着く前に次へ進むと、経過を正しく見にくくなることがあります。

特に、顔全体に行う治療や、刺激に配慮が必要な治療では、一定の間隔を取りながら進めることが大切です。

「早く終わらせたいから詰めて通う」という考え方が、いつも近道になるわけではありません。

肌の回復を見ながら進めることが結果につながります。

5-3.何回やってもシミが消えないのですが、なぜでしょうか?

よくある理由は三つあります。第一に、見立てたシミの種類が実際と異なる場合です。

第二に、一種類ではなく、複数のシミが重なっている場合です。

第三に、治療後の色素沈着や再び目立ってきた色が、元のシミのように見えている場合です。

何回受けたかだけで判断すると、原因を見落としやすくなります。

回数を重ねても変化が乏しいときは、同じ治療を続ける前に、診断そのものを見直すことが大切です。

5-4.早く治したいので、肝斑(かんぱん)に強いレーザーを当ててもらえますか?

肝斑では、「強く当てれば早い」とは考えません。

刺激が強すぎると、かえって濃く見えることがあるためです。

気持ちとしては早く治したいものですが、肝斑は肌の反応を見ながら進めるほうが、結果として安定しやすいことがあります。

実際の診療でも、急いで強い治療を希望される方ほど、まずは治療の性質を丁寧に確認することが大切になります。

早さを優先する前に、自分のシミが本当に肝斑かどうかを確かめてみてください。

6.まとめ

シミ取りが何回で終わるかは、ひとつの数字では決まりません。

老人性色素斑のように少ない回数で変化を見込みやすいものもあれば、そばかす、肝斑、ADMのように、広がり方や深さ、刺激への弱さを見ながら進める必要があるものもあります。

さらに、実際の肌では複数の種類が重なっていることも少なくありません。

そのため、「1回で取れるか」よりも先に、「どのシミか」を見きわめることが大切です。

回数で迷ったときこそ、自己判断で急がず、診察で自分のシミの種類と治療の進め方を確認してみてください。