進行性指掌角皮症(しんこうせいししょうかくひしょう)
(別名主婦湿疹手あれ)の治療

20~40歳代の女性、特に主婦、美容師、銀行員などに多くみられ、水仕事や紙を扱う仕事で毎日、指に刺激を加えることが原因で起こると考えられます。

利き手の親指、人差し指、中指の指先からはじまって、手のひらへと広がっていきます。
症状は皮膚が乾燥し表皮がはがれ落ち(落屑)、赤みをおびて硬くなり(角化)、ひどくなると指紋がきえてしまうことも。さらにひび割れもできることもあ り、手あれから手湿疹の状態にまで進んでいきます。乾燥する冬にひどくなり、夏の間は症状が軽いのが特徴です。治療は、保湿剤やひどい場合には副腎皮質ホルモン外用剤の塗布が中心となります。

家庭で気をつけたいこと

皮膚の表面は皮脂膜で被われて水分の蒸発を防いでいます。しかし、もともと手、指には皮脂腺が少ないので皮脂膜は充分ではありません。しかも炊事などで洗 剤を使うと汚れと一緒に皮脂膜まで洗い流してしまい乾燥が進みます。そこで、以下の点を注意してできるだけ症状の悪化を防ぎましょう。

水仕事をするときには木綿の手袋をした上に、ゴム手袋をします。素手で水仕事をするときには、洗剤を薄めて使い、手に持ったスポンジに直接洗剤をつけないように。あぶら気をよけいに奪ってしまうので、冷たくてもお湯よりは水やぬるま湯を使いましょう。

普段から保湿クリームはできるだけこまめに塗るのがよいでしょう。指先が切れて痛い時には、寝る前に軟膏や保湿クリームを多めに塗ってサランラップで覆っておくと効果的です。

2007.11.01 17:03

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